生活者のどのようなインサイトに対してコンセプト開発ブランディングをしていくか?インサイトはその後の展開に大きく影響しますが、このインサイトのもととなるアイデアを見つけるにはどのような方法があるのでしょうか。

生活者の行動に表れていることから辿って深層心理をつきとめる

インサイトのアイデアを見つけるといっても何もないところから発想するのは難しいので、いま既に表れている生活者(自分自身を含めて)の行動から、その背景にあると推察される心境や状況などをヒントにして考えていくことが有効です。

1.行動に対する疑問や違和感から考える

まず、インサイトを見つけたいことに関連した生活者の行動を観察することから始めます。なぜそのような行動をとるのか?なぜこの手段にするのか?(解決手段/ウォンツ)、などの疑問や違和感をもとに考えていきます。

2.その理由を物質的、感情的、状況的な側面で解釈していく

次は、行動のもとになった理由を探っていきますが、その行動や手段はどんな課題を解決することが目的なのか?(課題目的/ニーズ)、その理由を、物質的感情的状況的、それぞれの側面から解釈していきます。また一方で、なぜ行動しないのか?手段をおこなわないのか?についても同じようにそれぞれの側面で考えます。

3.根底(深層心理)にある願望や理想をつきとめて言語化する

行動の理由となる3つの側面は生活者自身も自覚している課題目的/ニーズとして顕在化していますが、インサイトはそれよりも奥深くにある、生活者が自覚していない(言語化できていない)深層心理といえます。その課題目的/ニーズをつくりだしている願望理想はどういうものなのか、深く掘り下げていき、ココロを動かしているものは何なのか、それによってどう気持ちが変化するのか、を言語化することがインサイトのアイデアを見つけていくことにつながります。

スターバックスもファブリーズも逆方向で辿ると理解しやすい

スターバックスの場合:ひとはなぜカフェ・喫茶店を利用するのか?=(解決手段/ウォンツ) ⇒ おいしいコーヒーが飲みたい・体を休めたい [物質的側面]、ほっと一息いれたい・ゆったりしたい [感情的側面]、外出している・時間が空いた [状況的側面]=(自覚している課題目的/ニーズ) ⇒ おいしい飲み物は幸せな気分になる、自分へのご褒美、都市での生活は疲れることが多い、煩わしいことから距離をおきたい、普段と違う場所にいることで気持ちが切り替わる=(課題目的をつくりだしている深層心理) ⇒ 職場(活動の場)でも家庭でもない寛げる場所が近くにあったら、気分が穏やかになって、都市の生活がもっとよくなる [願望・理想の言語化]=(インサイトアイデア)

ファブリーズの場合:なぜマットレスやカーペットを洗わないのか?=行動しない(解決手段/ウォンツ) ⇒ 家庭で洗濯するには無理がある [物質的側面]、汚れていたり臭いが気になるけど見て見ぬふり [感情的側面]、忙しいし時間がない、業者に頼んでもお金がかかる [状況的側面] ⇒ どんなものでも清潔にしておきたい、目にすると気になる、気分が晴れない、どの家庭でも同じだと思うし仕方がない=(深層心理) ⇒ 普段は手をつけにくい布製品が手軽にきれいにできたら、気分が晴れて、もっと快適な暮らしができる [願望・理想の言語化]=(インサイトアイデア)